3月18日午後、中国山東省・済南市の観光地「大明湖」で、感動的な人命救助の場面がありました。
『斉魯晩報』によると、事件が起きたのは湖内の歴史的建物「歴下亭」のそば。1人の高齢女性が誤って湖に転落し、仰向けの状態で水面に浮かびながら徐々に岸から遠ざかっていきました。
周囲にいた人々が救命具や長い棒を使って救出を試みましたが、うまく届かず、状況は一刻を争うものとなっていました。
そのとき、四川省から観光で訪れていた趙氏が現場を目撃。彼は「とにかく早く助けなければ」と靴を脱いて、まっすぐ湖に飛び込み、冷たい水をものともせず女性のもとへ泳いでいきました。
水深は約2メートルとされ、水温も低かったそうですが、趙氏は力強く女性を岸まで運び、岸にいた仲間たちと協力して無事救出に成功しました。
救出後、観光地のスタッフと警備員が到着し、女性にはすぐに毛布がかけられ、その後、医療スタッフに引き渡されました。幸いなことに、大事には至らなかったようです。
この勇気ある行動に対し、趙氏が利用していた旅行会社ではその夜、表彰式を開催。花束が手渡され、多くの市民もその行動に称賛の拍手を送ったとのことです。
趙氏自身は「大したことではなく、自分にできることをしただけ」と謙虚に語り、自分は退役軍人なので困った人を助ける責任があるとも述べました。
趙氏は今回が初めての済南訪問で、他にも黒虎泉、大明湖といった名所を巡っていたとのこと。「とても温かく迎えられた街だった。また来たい。」と、済南の印象を語っています。
このようなニュースは、困った人を助けるのは自分の身に難を招くという風潮が広がっている中で多くの人に勇気を与えました。観光客と地域住民との心温まる交流も生まれていることを感じさせてくれます。
どこの国でも「困っている人がいれば、助けてあげる」といった「助け合いの精神」が必要としています。温かい人情のある街づくりは多くのところで注力されているでしょう。このようなエピソードは都市のイメージアップにもつながっています。
観光地の魅力は景色だけでなく、そこで出会う人々によっても形づくられていることを改めて感じさせられます。