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北京と上海の飲食業界が低迷中:競争激化が原因か?地方の中小都市に活路

北京や上海といった一線都市の飲食業界が低迷しています。

国家統計局のデータによると、2024年1月から4月までの全国の飲食による売上げは1兆7360億元(約37兆1140億円、1元=21.5円)で、前年比9.3%の増加となりました。

しかし、北京と上海の飲食の売上げは逆に減少しており、特に4月の北京は前年同月比8.9%の減少でした。

一方、重慶などの新一線都市では飲食の売上げ増加が顕著であり、1月から4月までの重慶の飲食収入は14.3%増加し、全国平均を上回っています。

一線都市と新一線都市の間に差が生まれている理由の一つに、北京や上海の不動産の価格が下がっていることがあります。資産の減少が直接的に外食に影響を与えているではないかと推測されています。

また、北京や上海といった一線都市では飲食業界の競争が激化していることも外食産業の売上に影響する重要な要因と考えられます。

特に価格競争が激化しています。多くの飲食店が値引きや割引メニューを提供しており、利益を削ってでも集客をしている状況です。

北京のあるショッピングモールでは、ほぼすべてのレストランが割引メニューで食事を提供しています。一部の日本料理は7から8割引でメニューを提供しているようです。

こうした状況に対応するため、多くの飲食ブランドは三線・四線・五線都市やさらに小さな街に進出し、新たな市場を開拓しようとしています。

例えば、スターバックス中国は今年第2四半期に新たに20の小さい都市に進出しました。今は900ほどの県級都市(中国の行政区分で一番下の区分)をカバーしているようです。

一線都市の飲食業界が低迷している一方で、新一線都市や更に小さい都市では成長が見込まれています。

しかしながら、小さい都市では人口が限られているので、飲食チェーン店もどこまでマーケティングの手を広げるのか、かなりの慎重さが求められるでしょう。

参考:一线城市餐饮卷不动了?

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