中国1億3400万人の「おひとり様」独身向けの新ビジネス

中国では現在、20-49歳の独身人口は1億3400万人もいると言われています。

結婚を選ばず、独り身で生活する人々が増える中、彼らのニーズに対応したサービスや商品が注目を集めています。

独身者向けのコンパクトな不動産が人気

独身者向けの住まいが大きなトレンドとなっています。

従来の大家族向けの広い住宅に代わり、一人でも快適に住める小型のアパートやシェアハウスが増加しています。これらの住宅は、手頃な価格と利便性を重視した設計が特徴で、都市部に住む若者たちの間で人気を集めています。

また、家賃を抑えるために、共同生活を選ぶ人々も多く、シェアハウス市場も拡大しています。

晩婚化でブライダル業界にも変化が

結婚式や婚約に関連するサービス業も新たな展開を見せています。

結婚をしない、あるいは結婚を遅らせる人々が増える中で、ブライダル業界もこれに対応し、より簡素で個性的な式を提案するようになっています。

大規模な結婚式や豪華な宴会に代わり、カジュアルで個人の趣味を反映した小規模な結婚式がトレンドとなっており、これに合わせた新しいビジネスが成長を遂げています。

飲食やエンタメも「おひとり様」向けに

独り身で生活する人々に向けた食事サービスも急成長しています。

都市部では「一人食」と呼ばれる文化が浸透しており、独身者が気軽に外食できるレストランや、一人用の冷凍食品、簡単に調理できる食品が人気を集めています。

中国でもだんだんと一人用の食品やレストランが広がり、独りで食事を楽しむことができる環境が整いつつあります。

さらに、独身者向けのレジャーやエンターテインメントも成長しています。旅行業界では、個人旅行を重視したパッケージツアーが増え、独りでのんびりと時間を楽しむことができるリゾートやアクティビティが提案されています。

友達や恋人と過ごすことが前提だったレジャー施設も、独りで訪れても十分に楽しめるような仕組みに変わりつつあります。

独身者が増えることにより、これまで主流だった家族向けのビジネスモデルが変わり、個人をターゲットにした市場が勢を見せています。

独身者が求める「自分だけの空間」や「自分だけの時間」を大切にするライフスタイルには、大きなビジネスチャンスがあるでしょう。中国の「おひとり様」に向けたサービスは今後も増えていくはずです。

参考: 中国成为单身大国，“超单身时代”都有哪些机遇与挑战？