中国を知るが目的地!あなたを中国へご案内

中国の独身が3億人に?「超単身時代」が来る理由と背景

中国で結婚をしない独身者の数が急増しており、社会全体に大きな変化がもたらされています。

中国の国家統計局のデータや『中国人口と雇用統計年鑑2023』によると、2022年には中国の独身人口が2億4000万人を超え、2024年にはその数が3億人に達すると予測されています。

これは人口の約4人に1人が独身である計算であり、中国は「超単身時代」に突入しつつあると報じられています。

特に、結婚適齢期とされる20~49歳の独身人口が1億3400万人に達しており、25~29歳の未婚率は51.3%にのぼります。都市部では、30歳前後の若者の約30.7%が未婚であり、結婚を選ばない人が急増しているそうです。

都市に住む若者の3人に1人が独身であるという現状は、中国社会の大きな特徴となっています。

このように結婚しない若者が増える背景には、いくつかの要因が存在します。

まず、中国では都市部に住む女性の割合が男性よりも高くなっているのが要因の一つと考えられます。具体的には、男性が都市部に住む割合が約69%であるのに対し、女性は73%以上が都市部に住んでいる状況です。

さらに、大学進学における男女比率の変化も大きく影響しています。中国教育部のデータによれば、大学における新入生のうち、女性が占める割合は3分の2を超え、一部の地域では70%以上にも達しています。

このように、女性の学歴が向上する中で、特に高学歴の女性が結婚に慎重になる傾向が見られます。例えば、中学校卒業の学歴を持つ女性の結婚率は78%に達していますが、修士号を持つ女性の場合、その結婚率は49%まで低下します。

高学歴の女性が都市部に定住し、キャリアを追求することで、結婚を選ばずに独身でいることが増えているのです。

中国の伝統的な価値観では、女性は社会的地位や経済状況が自分より低い男性と結婚すること避ける傾向にあります。そのため、特に学歴や収入が高い女性ほど、相応しいパートナーを見つけるのが難しくなっています。

高学歴の女性たちは、結婚よりも独身を選び、自立した生活を送るケースが増加しています。さらに、キャリアや経済的に自立している女性が、結婚や家庭を持つことへの必要性を感じにくくなっているのも一因と考えられます。

このような「超単身時代」の到来は、中国の社会構造に大きな影響を与えています。特に、出生率の低下や高齢化が進行することで、今後の経済や人口動態に大きな課題が投げかけられることが予想されます。

人口の減少と老齢化は、長期的に見て労働力の不足や経済成長の鈍化をもたらす可能性があります。すでに隣国の日本でも同様の現象が見られ、結婚を選ばない人々が増えることで、社会全体が「単身化」していく流れが顕著になっています。

今後、中国においても、この「超単身時代」がさらに進行することで、伝統的な結婚観や家庭像が大きく変わっていくかもしれません。

参考: 中国成为单身大国,“超单身时代”都有哪些机遇与挑战?

SNSでフォローする